内発的動機付けと外発的動機付け|モチベーション維持のために考えるべきこととは何か?

どうも、海馬(@Transtier)です。

先日、いわゆる幼馴染と10年以上ぶりに再会しました。

小中高と12年間も同じ学校に通っていた幼馴染たちだったので、最初は多少緊張もしましたが、当時の思い出話に花を咲かせ、お互いの状況を報告し合いました。かつてはファミレスのドリンクバーしか飲めなかったのが、一緒にお酒を飲むというのはとても感慨深いものがありましたね。

社会人として仕事の大変さなどを話している中で、僕と相手は異なった方向でモチベーションを維持しているということが分かりました。それは、モチベーションの維持を外部に求めているのか、自分の内面に求めているのかの違いと言えるんじゃないかと思います。

その違いについて、学んでいきます。

 

動機と動機付けの違い

動機付け=モチベーション

まず明らかにしておきたいのが、モチベーションとはなんぞや、ということです。自分でよく使っておきながら、そのハッキリとした意味合いを把握できていませんでした。すると、モチベーションというのは日本語に直した場合、「動機付け」と表すことができるようです。

動機付けとは、人が目的や目標に向かって行動を起こし、達成するまでその行動を持続させる心理的な過程を表す心理学用語です。「モチベーションが下がっている」という言葉は、行動を持続させることが困難になっている状況だと言い換えられそうですね。

そして動機付けはさらに、人の心の内側から沸き起こる欲求によって行動を起こす”動因”と、心の外側からの要因によって行動を起こす”誘因”に分けられます。ということで、僕が幼馴染と話している時に感じたお互いの動機付けの違いは、まさに動因と誘因の違いだと言えるんじゃないでしょうか。

 

動機と動機付けの違い

ここで似たような言葉で、動機というのがあります。刑事ドラマなんかで「犯行の動機はなんだ?」とよく聞きますよね。動機と動機付けの違いというのは、先ほども少し触れていますが、要するに要因と過程の違いと言えそうです。

つまり、動機とは行動を起こすための要因と同義。動因と誘因が動機なんですね。ここら辺は曖昧に使っていたので、今後はしっかりと区別して考えていきたいと思います。

 

外発的動機付けについて

外発的動機付けとは

外発的動機付けとは、おそらく多くの人が子供時代に経験してきたことが多いんじゃないでしょうか。たとえば「今度のテストで成績がよかったら新しいゲームを買う」であったり、「お手伝いをしなければお小遣いを減らす」という約束です。

このように、それぞれ報酬と罰によって子どもに行動を起こさせようとするもの。つまり外部からの要因(誘因)によって動機付けを行うのが外発的動機付けなんですね。もちろんこれは親子関係だけの話ではなく、大人になってからも世間には外的動機付けが多くあります。

会社内での評価が上がれば昇給・昇格・賞与が増額。勤務態度が悪ければ降格や減給。会社員だったら当たり前の評価基準も、実は外発的動機付けなんですね。

 

外発的動機付けの幼馴染の例

仕事を頑張る理由を話した時、幼馴染はどこかへ旅行をしたり、ライブやコンサートに行ったりというように、外部に報酬を求めていました。辛い仕事を我慢した先には楽しいことが待っていて、そのために頑張れると考えて仕事に立ち向かっていくようです。

同じタイプに、僕の同僚もいます。その人は趣味がオーディオ機器なので、普通の人からしたら信じられないような値段で機材を購入します。そのための資金作りに、仕事をしているというようなタイプですね。

 

外発的動機付けのメリット

外発的動機付けのメリットは、やはり明確な報酬が目の前にあるため、それを欲する人に対しては抜群の効果を発揮するようです。僕は小学校時代、友人と家でゲームをするためには、かけ算の九九を暗唱しなければさせてもらえないという時期がありました。

小学校低学年だったので、ゲームをやらせてもらいたい一心で必死になって九九を覚えた記憶があります。効果的にやる気を引き出すためには、外発的動機付けというのは有効なんですね。

 

外発的動機付けのデメリット

同じように外発的動機付けのデメリットはなんだろうかと見ていくと、大きく2つに分けられそうです。

  1. 設定した目標に対して手段を選ばなくなりやすい
  2. 目標を達成した時に満足してしまい、それ以上の努力をやめてしまう場合が多い

必ずしも全ての人が当てはまるわけではないと思いますが、イメージ的には確かにありそうだと思いました。もし仮に、「仕事で選ばれたら報奨金で1億あげる」と言われたら、ライバルの同僚を潰しにかかったり抜け道を探そうとするかもしれません。

また、車を買うために必死になって働いてきた人が、その車を手に入れた瞬間に満足してしまって燃え尽き症候群のようになってしまう人もいますよね。(僕も高校受験で合格後、しばらく燃え尽きました。。。)

こういった外発的動機付けのメリットとデメリットを把握しておくことは、自分自身であったり、チームの部下や、あるいは子供の教育のためにも必要ですよね。

 

内発的動機付けについて

内発的動機付けとは

内発的動機付けとは、簡単に言うと自分の内側からの要因(動因)によって起こる動機付けのことです。金銭や物品、賞賛を得られるという外側からの動機付けとは異なり、好奇心探究心が元になっていることが多いんですね。

損得に関わらず、自分が続けられている行動というのは、この内発的動機付けによって行っていると言えるんじゃないでしょうか。要するに趣味みたいなものですね。

 

内発的動機付けの例

僕は高校時代、自転車に乗って遠くまで走るのが好きでした。自転車と言ってもマウンテンバイクやロードバイクのように本格的なものではなく、ママチャリです。誰からも褒められることはありませんでしたが、自転車に乗って多摩川を下り、初めて東京湾に出た時は心の底から湧き上がる感動がありました。

それにはまってしまい、日帰り圏内は友人と走破。ママチャリ暴走族の異名をとるまでになりました。かなり話が脱線しましたが、僕はどちらかというと内発的動機付けが強いのかなと。

僕は仕事に対して、自分が成長している実感が得られるかということがすごく気になっています。今の会社でどう評価を受けるかということより、この仕事を通じて自分がどう成長していけるのか、楽しめるのかということに重点を置いているようです。

 

内発的動機付けのメリット

メリットは「心の満足感を得られること」でしょう。やりたいことをやる。一見シンプルですが、これは人間が生きていくうえでの生きがいであり、これからの社会を幸せに生きるために必須なものだと思います。

そして内発的動機付けが内側から湧き上がるものなので、持続性があるというメリットもあるんですね。内発的動機付けは自己承認欲求と関わるものだと考えられるので、真の満足感を得られることも大きなメリットだと思います。

 

自己承認欲求に関しての話は以下の記事に詳しく書いていますのであわせてどうぞ!

関連記事 他人と比べて落ち込まないこと|承認欲求の螺旋から降りて自分自身の喜びを感じよう

 

内発的動機付けのデメリット

内発的動機付けの方が高尚なものなんじゃないかと考えていましたが、やはり物事には表裏一体のデメリットもあります。それは、内発的動機づけは意図的に持つことができないということです。

なぜなら、とある事柄を好きになるかどうか、興味や関心を持てるかどうかは不確実なことだからですね。その為、内発的動機付けによって行動できる何かを見つけられる人というのは、非常に幸運な人なのかもしれません。

意図的に見つけられない以上、やはりキーになるのは好奇心や探究心であるのかもしれません。最初から「自分には合わない」と決めつけず、色々なことに触れてみることで、本当に好きな何かに出会える可能性が増加するんじゃないでしょうか。

 

まとめ

幼馴染との会話から、思わず色々なことを学ぶことができました。

モチベーションの維持を外部に求めることは幼稚な動機なんじゃないかと考えていましたが、そうではなく、社会で主に使われているモチベーション管理というのは賞罰による外発的動機づけだったんですね。

そういった社会の中で、本当に自分が楽しんで心から満足感を得られるものに出会うことができれば、人生はより豊かなものになっていきそうです。僕はあまり物欲がなく、ライブやコンサートといったイベントもあまり興味がありません。

しかし、好奇心や探究心を持つことで、もしかしたら新たな内発的動機と出会えるかもしれないですよね。これまで以上に視野を広く持ち、色々なことに挑戦していきたいと思います。みなさんもぜひ、自分の内発的動機を見つけてみてください。

それでは、また。

 

追記:主体性を引き出すことについて

コーチングスキルについて学んでいたところ、主体性をというキーワードが出てきました。これはまさに内発的動機付けによるものだと思いました。コーチングについて記事を更新していますので、興味があればぜひご覧ください。

メンバーの主体性を引き出すコーチングスキル|メンバー・オリエンテッド・アプローチとは

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海馬
「無知の知」を自覚し、学び続けています。 増やした知識が単なる記憶の蓄積とならないように、ブログ「知識の海から」を立ち上げました。 学んだことや考えたことをアウトプットしていきます。英語が好きで、独学でTOEIC955点。英国と米国に滞在経験あり。2020年秋に産能大学卒業予定。学べる環境に感謝。