どうも、海馬(@Transtier)です。
これまで多くの自己啓発本を読んできましたが、僕が自信を持って座右の書であると言えるのが、2000年11月30日に第1刷が発行されて以来、僕が購入した2019年2月20日発行の第88刷まで、多くの人に読み継がれている『チーズはどこへ消えた?』です。
100ページにも満たない薄い本の中から、僕は人生の変化に立ち向かっていく大きな勇気をもらうことができました。最初に出版された20年前はまだ中学生だった僕も、すでに社会人として働き、人生の中でたくさんの変化を経験してきました。
特に2019年は外資系物流企業へ転職し、オペレーション・マネージャーとして新たな経験をたくさん積んでいます。この歴史的名著である『チーズはどこへ消えた?』について、僕なりに名言や感想を書いていきたいと思いますので、ぜひ読んでみてください。
『チーズはどこへ消えた?』との関わり
会社の上司から勧められて読む
僕が『チーズはどこへ消えた?』を読むことになったのは、上司から紹介されたことがキッカケです。その上司とはよくお酒を飲んでいましたが、本を読むようなタイプの人ではありません。
仕事も家庭もこなしつつ、競馬やスロット、釣りなど、遊ぶことも大好きな人でした。その人からある時、いい本があるから読んでみた方がいいと勧められたのが本書だったわけです。
普段は漫画しか読まないと言っていた上司から、まさか本を勧められるとは思っていなかったので衝撃でしたが、その本についての話を聞き、読むことに決めました。
上司は会社のお客様から勧められて読んだ
その上司がなぜ『チーズはどこへ消えた?』を読むことになったのかというと、以前に駐在していた外資系企業の部長クラスの人から勧められたそうです。
以前の会社も物流会社でしたが、僕が所属していた部署は3PL(サードパーティロジスティクス)といって、お客様のサプライチェーンを担う会社として駐在していました。
ある時、仕事のやり方に対してお客様から変化を求められ、それを拒んでいた時、その部長クラスの人から呼び出され叱られたそうです。その後で「この本を読んでみなさい」と渡されたのが『チーズはどこへ消えた?』だったんだとか。
チームメンバーへ紹介して読んでもらった
そして僕はこの『チーズはどこへ消えた?』をチームメンバーに貸し、読んでもらいました。チームリーダーの1人は自分で購入し、何度も読み返しています。そして読むだけではなく、実際に仕事に対する考え方や役割が変わり、変化を楽しんでくれるようになりました。
お客様から上司へ、上司から僕へ、僕からメンバーへ。変化のバトンをつなげられたことを嬉しく思います。
「チーズはどこへ消えた?」の基本情報
著者はスペンサー・ジョンソン博士
著者のスペンサー・ジョンソン博士は医学博士であり、心理学者です。この『チーズはどこへ消えた?』を読むまでは、ビジネス書としての位置付けだと思っていたので、著者はバリバリの経営学者かと思っていました。
実際に読んでみると本書は人間心理をうまく大別し、そしてそれぞれにキャラクター性をもたせることで読者が共感しやすい構成となっています。その点は心理学者ならではのアプローチなのかもしれません。
裏話を書いているのはケネス・ブランチャード博士
このわずか100ページにも満たない本の中で、裏話のコーナーがありました。その人はケネス・ブランチャード博士です。
ケネス・ブランチャード博士といえばSL(Situational Leadership)理論、日本語的には状況対応型リーダーシップの提唱者です。この理論は産業能率大学のコーチング科目で学んだばかりだったので、何となく覚えていました。
ポール・ハーシーとケン・ブランチャードという名前が出ていたので、もしかしてと思い調べてみると、やはりケネス・ブランチャード博士のことでした。裏話の中で、すでに変化に対するワクワクするような事例が書かれていて、早く読み進めたくなる気にさせる。
そんな素晴らしい裏話を紹介してくれていました。
共著は『1分間マネジャー』
スペンサー・ジョンソン博士とケネス・ブランチャード博士の共著として、『1分間マネジャー』という興味深い本もあるようです。こちらは僕もまだ読めていませんが、今の仕事はリーダーシップやマネジメントが必要になるポジションなので、ぜひ読んでみようと思っています。
そして、読んだらこのブログで紹介させて頂きますね。
『チーズはどこへ消えた?』は3部構成
ある集まり から始まる
この本の面白いところは、いきなり『チーズはどこへ消えた?』と始まるわけではないところです。第1部は”ある集まり”というタイトルで、高校の時のクラスメートが近況を話し合うところから始まります。
それぞれが大なり小なり人生における変化に直面しますが、変化することを恐れていることについて話し合う中で、マイケルが「面白い物語がある」と話し始めます。
チーズはどこへ消えた?
第2部は本書のタイトルでもある”チーズはどこへ消えた?”という物語です。この物語には2匹と2人のキャラクターが出てきますが、それぞれは誰もが持っている側面を表現しています。
2匹のネズミ
- スニッフ:いち早く変化を嗅ぎつける
- スカリー:すぐさま行動を起こす
2人の小人
- ヘム:変化を認めず、変化に逆らう
- ホー:うまく変化の波に乗ろうとする
この本を読むと、自分がどのように変化に対して反応する傾向があるのかが分かりました。そして、自分が今後はどうしていきたいのか、どうすればいいのかが分かったような気がします。
この物語は2匹と2人が「迷路」の中で「チーズ」を探す物語。
- チーズ:人生で求めるもの、仕事、家族、財産、健康など
- 迷路:チーズを求める場所、会社、地域社会、家庭など
ディスカッション で終わる
マイケルが物語を話し終えた後、それぞれのクラスメートが再び集まり、考えたことについてディスカッションを行います。「もっと早くこの物語を知っていればよかった」という言葉には、僕自身も大きく頷きました。
やはり誰もが変化を怖いものとして考えていますが、変化は必ず起きるもの。だからこそ、早いうちに変化に対応できるような心のあり方を常に持っていたいと思えました。
本当にいい本で、何度読み返しても新しい発見がある本ですね。
『チーズはどこへ消えた?』の名言3つとおまけ
この本の中にはたくさんの名言が散りばめられていますが、その中でも無理やり3つに厳選したものを紹介したいと思います。最後に、元気がでるおまけも載せておきます。
変化とは何かを得ること
その物語のおかげで、変化に対する見方が変わったんだーー変化とは、何かを失うことだと思っていたのが、何かを得ることなのだ、とね。
冒頭の”ある集まり”でいきなり飛び出すこの名言。僕も実際に転職という変化を経験する前は、転職することで得られることよりも失うことの方を多く考えていました。
一部上場企業だから、外資系企業より社会的な信用は高いだろう。ボーナスは年間5ヶ月は出るし、クビになることもないし・・・。などなど、変化をしない為の理由をたくさん探していました。
ところが勇気を出して転職という変化を受け入れたところ、新しい経験ができ、ポジションも上がり、さらに25%程給与も上がりました。勇気を出して本当に良かったと思っています。
遅れたっていい
「遅れをとっても、何もしないよりはいい」
チーズが消えたことで変化に対応できず、長い間行動を起こさなかったホーがようやく変化に対応しようとした時の言葉です。この言葉を発した時のホーは、消えてしまったチーズを嘆いて行動することができず、衰弱しきっていた時でした。
僕自身、何かに挑戦をしてみたいと思った時に「今さらやっても意味がない」という後ろ向きな考えが浮かんでくることが多くありました。例えば社会人になってから通信制大学で勉強するというのも、今さら遅いんじゃないかと。
しかし、どうしても学歴コンプレックスに悩んだまま残りの人生を生きるのが嫌だったので、挑戦を決めましたが、本当に決断してよかったと思っています。
考え方を変えること
従来どおりの考え方をしていては新しいチーズはみつからない
ホーは勇気を出して新しいチーズを探すために迷路に再挑戦することを決めてから、学んだ多くのことを壁に書き記していました。その中の1つがこの言葉。
人は自分の考えが常に正しいと思い込んでしまう癖がありますよね。新規業務を立ち上げた時、試しにやってみた方法がいつの間にか正しいやり方だと思い込み、メンバーが変化を嫌がるという風景を何度も見ました。
新しい結果を得るためには、やはり考え方を変えなければいけないんですよね。僕もこの言葉はしっかりと自分に言い聞かせるようにしています。
変化を楽しもう!
最後に、今すぐ変化したくなる言葉を紹介します。これは物語の最後に、ホーが学んだことをまとめてくれたものです。
変化は起きる
変化を予期せよ
変化を探知せよ
変化にすばやく適応せよ
変わろう
変化を楽しもう!
進んですばやく変わり再びそれを楽しもう
まとめ
以上、僕がとても影響を受けた本である『チーズはどこへ消えた?』について書きました。
僕がブログを始めたのは2018年の11月。2019年は1記事も更新できず、2020年となりました。その間、ブログは更新できませんでしたが、いろいろな経験をすることができました。
その1つがこの本との出会いです。正直、20年前の本を”今さら書く意味はあるのか?”と思いました。しかし、ホーも言っていますよね。
「遅れをとっても、何もしないよりはいい」
もし、まだこの本を読んでいない方がいたら、ぜひ読んでもらいたいと思います。
チーズと一緒に前進しそれを楽しもう!
それでは、また
Photo by Alice Donovan Rouse on Unsplash
コメントを残す