どうも、海馬(@Transtier)です。
僕は以前まで、決めたことをなかなか最後までやり遂げることができませんでした。そのことをコンプレックスに感じ、一度決めたことを最後までやり遂げられる精神力が欲しいと思っていましたが、なかなか身につけられずにいました。
その当時、僕が憧れていた言葉があります。それは「初志貫徹」という言葉でした。
最初に決めたことを最後まで曲げずに貫き通す。その精神力こそ、僕が求めていたものであり、成功者のイメージそのものだったわけです。しかし、もがきながらも目標を達成できるようになった今、改めて初志貫徹という言葉について調べてみると、間違って理解することは危険だと思いました。
なぜ「初志貫徹」を危険だと思うのか、そしてタイトルにも書いた正反対とも思われる「臨機応変」が表裏一体だと思うのかについて、書いていきたいと思います。
目次
初志貫徹の誤用は危険
初志貫徹の意味と解釈の相違
初志貫徹という言葉は、最初に決めた志を貫き通そうとしている姿を連想させる言葉であり、企業面接などで自己アピールする際には座右の銘としてあげられることが多いですよね。僕自身も初志貫徹という言葉を好意的に解釈していました。
しかし、この初志貫徹という言葉の解釈においては、2種類に分けられるということに気がつきました。
- 最初に決めた志を最後まで貫き通す。
- 最初に決めたことを最後までやり通す。
ここで、注意が必要だと思うことは「最初に決めたこと」という部分です。ここの捉え方を間違えると、初志貫徹は思考停止ワードとなってしまいかねないので、要注意だと思います。
▼思考停止ワードに関しての話は以下の記事に詳しく書いていますのであわせてどうぞ!
関連記事: 「やるしかない」は諸刃の剣となりうる|<思考停止ワード>
初志貫徹の「初志」とは
初志貫徹という言葉は、初志を貫徹するという意味ですよね。この初志というのは、「最初に立てた志」ということです。
志というのは、ある目的に向かって立てた信念のようなものです。例えば「有名な画家になる」とか、「お金持ちになる」とか、「海賊王になる」という信念を志と呼ぶわけです。
この志を達成させるためには、常に考え、新しい方法を模索し、進化をしていく必要があります。つまり、最初に決めた志を達成させるためには常に変化をしていかなければならないということです。
変化や進化という言葉は、初志貫徹とはかけ離れたものだと考えていましたが、実は非常に関係の深い言葉だったんですね。
初志貫徹の誤った捉え方
一方で、僕が危険だと思う初志貫徹の捉え方は、「最初に決めたことだから最後までやる」という考え方です。これは志にフォーカスしているのではなく、方法にフォーカスしていると言えます。
例えば売れる漫画家になるための方法は、昔だったら出版社への持ち込みというのが主流だったかもしれません。しかし、今ではSNSで発信をしていた作品が人気になって出版が決まったり、数多くの賞が新人向けに開かれているので、応募をするということもできます。
それなのに、「漫画家になるために持ち込みをする」と決めたからといって、時代背景も考えずに他の方法に目も向けず、愚直に同じことをやり続けるのは、単なる思考停止ではないでしょうか。初志貫徹の誤用は、志から遠ざかる原因ともなりかねないので、注意が必要だと思います。
臨機応変は変化を肯定する
臨機応変とは
臨機応変とは、その時その場に応じて、適切な手段をとることを意味しています。
機に臨んで変に応ず
平たく言ってしまえば、「いざという時にどうにかしてしまうスキル」とも言えますね。社会に出て働いていると、日々何らかのトラブルが発生します。そのトラブルに対し、100%の正解を導き出せなくても、どうにかすることがとても重要なスキルですよね。
僕は現在、物流企業で働いているので、このように臨機応変に対応することが非常に多いです。そうやって日々、試行錯誤しながら変化する状況に対応していた結果、初志貫徹と通じる部分が多いと気がつきました。
目標に向かって変化をしていく
臨機応変というのは、その時その場に応じて、適切な対応をしていくことです。そのためには、まず最初に目標が必要なんですよね。そうでなければ、一貫した対応を取ることができないからです。
物流の仕事であれば、お客様に正しい荷物を正しい数量、正しい時に正しい場所へ届けるということが目標であり、それを達成するために様々な阻害要因が出てきた場合であっても、確実に業務を遂行できるように臨機応変な対応を心がけます。
初志貫徹と臨機応変は表裏一体
初志貫徹は、最初に志した目標を達成できるように、常に考え、壁にぶつかれば新しい方法を模索し、進化し続けるということが必要でした。同じように、臨機応変も達成すべき状態があり、どんな状況であっても結果を出せるように適切に対応するというのが必要なわけです。
そうなると、初志貫徹と臨機応変は表裏一体の関係であることが分かりますよね。
臨機応変に初志貫徹しよう
初志貫徹の道半ば
最初に、僕は決めたことを最後までやり通すことができなかったと書きました。当時はそれを恥ずかしく感じていましたし、僕は初志貫徹ができない人間だと自分を卑下することも多くありました。
しかし、初志貫徹というのは初志、すなわち最初に立てた志を貫き通すことを言いますよね。僕が当時から変わらず考えていること、それは「より良く生きる」ということです。
より良く生きるというのは、安定的な生活をするのではなく、常に現状より良くなっていくということを意識しているわけです。そうするために、翻訳を学んでみたり、簿記を学んでみたり、フリーライターを目指したこともありました。
それぞれを見るなら、僕はやり遂げることができず、人生の落伍者と思われるかもしれません。しかし、よりよく生きるための道を模索し、進化し続けている途中と考えるなら、僕はまさに初志貫徹の真っただ中にいるんだなと思いました。
人生は常に変化の連続
2020年は新型コロナウイルスのパンデミックにより、これまでの価値観や生活様式がガラッと変わるという経験をしました。これだけ変化の多い時代だからこそ、僕たちも同じように変化をしていかなければなりません。
状況の変化に対応できず、一度決めたことはやり通すというのは単なる思考停止に過ぎず、まさに諸刃の剣となってしまいます。人生は常に変化の連続なので、僕はこれからも臨機応変に初志貫徹を目指していこうと思いました。
まとめ
以上、僕が初志貫徹と臨機応変について考えたことについて書きました。
初志貫徹という言葉を掲げると、やはり「決めたことはやり遂げることが美徳である」という考え方が浮かんできます。しかし、変化の多い時代では、その時代に合わせた最適な方法というのを模索し、順応していかなければならないですよね。
僕も多くのことを挫折し、途中で投げ出してしまいましたが、自分の人生で掲げた志は投げ出していません。皆さんもぜひ、自分の志を達成するために臨機応変に対応し、初志貫徹を成し遂げましょう。
それでは、また。
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