どうも、海馬(@Transtier)です。
昨年、新規業務の立ち上げプロジェクトに参加することができました。僕は現場オペレーションの責任者として、標準作業手順に関するマニュアルを準備したり、実際の作業導線について考えたりしてプロジェクトチームに貢献していました。
その新規業務を牽引していたプロジェクトマネージャーはとてもカリスマ性があり、人身掌握術にも長けている人です。メンバーからは「エンペラー」などと呼ばれるほどですが、時に理不尽にさえ思える言動にもかかわらず、その人から頼られると嬉しいと思わされてしまう魅力がある人でした。
その人を見ていた時、強いチームを作る時には自分がトップのチームを作らなくてもいいのだという、当たり前なことに気付かされました。今回は新規業務立ち上げに参加して考えたこと、学んだことについて書いていきたいと思います。
目次
チームづくりに関するこれまでの誤った見解
自分がトップでいなければならない
僕はこれまで、チームのトップになるということは自分が全てにおいてメンバーよりも優れていなければならないという考え方をしていました。現在管理を任されている業務では、僕がオペレーションマネージャーであり、作業者たちは契約社員や派遣社員といった構成になっています。
お客さんとの交渉や状況判断、日々のレポートなど、自分が全てにおいて詳しくなければメンバーを守ることができないと考えていたわけですね。もちろん、現場作業などは他の若い作業者の方が体力もありますし、フォークリフトの技術も僕より上なのでお願いすることが多いですが、それでも自分がトップとしてみんなを守るという考えで働いていました。
メンバーに指示や命令を与えなければならない
チーム内のことは管理者である自分が一番知っているので、メンバーには指示や命令を与えなければならないという目でみていました。作業がひと段落して手が空いた時など、やはり僕が指示や命令を出さなければ動いてくれないことが多かったからです。
しかし、あまりにも指示や命令が多いとお互いに嫌な気持ちになりますし、作業者は指示待ち人間になってしまいます。僕も作業者を常に観察していなければならないので、どうしても自分の仕事が疎かになりがちでした。
そんな時、そのプロジェクトマネージャーの姿勢から次のような学びを得ることができました。
チームづくりにおける新たな考え方
優れた人たちが働きやすい環境を提供する
新規業務立ち上げの際には、それぞれの担当領域における専門知識を有した人たちが集められました。先述しましたが、例えば僕は現場レベルで行う作業を構築するために呼ばれましたし、同僚はIT分野として機器やシステムに関して、またレイアウトや資材発注における知識を有した人も呼ばれていました。
つまり、各スペシャリストがプロジェクトを成功させるために集められていたんですね。プロジェクトマネージャーは全ての領域においてトップである必要はなく、自分より優れた人たちが働きやすい環境をいかに提供するのかという点について考えることが大切なのかもしれないと思いました。
メンバーへ依頼や期待を伝える
スペシャリストと働くチームの場合、メンバーへは作業を依頼したり、期待を伝えることで動かしたりすることが大切なんだなと思いました。新規業務を立ち上げるという目標を達成するために集まった人たちなので、メンバーそれぞれが強みを持っています。
プロジェクトの成功のため、その強みを発揮してもらうように協力を依頼し、またどれくらいの成果を期待しているのかを伝えることでメンバーの心を動かすことがトップに立つ者の資質のように感じましたね。
トップに立つものはゼネラリストであれ
幅広い知識と経験を有するものになる
日系企業のキャリアパスとして、部署移動を何度も経験させることにより広く浅い知識を有するゼネラリストを目指すという特徴がかつてはありました。僕はこの考え方に対してはどちらかと言うと反対で、僕自身は何か特定の分野に対して深い造詣を持つスペシャリストになりたいと考えていました。
尖った人材となり、それぞれが力を合わせるという環境に憧れていたからですね。例えとしては使い古された感がありますが、ワンピースの「麦わら海賊団」がまさに理想だと思っていたからですね。
しかし、これまでは自分がメンバーになることはあっても、トップになることは想像もしていませんでした。今は小さいながらもオペレーションマネージャーとして業務を管理する立場なので、今後はさらに上の景色も見てみたいなと思うようになりました。
そうなると、求められることはスペシャリストではなくゼネラリストなんですよね。
自分のチームへの接し方から変えていく
ITや経理などと違い、現場管理というのはもともとゼネラリストの側面が強いです。その為、今後は自分が指示や命令を出すのではなく、それぞれのメンバーの強みを引き出し、快適に働いてもらうということを考えていこうと思いました。
このように考え方が変わったのは、やはり新規業務立ち上げを経験したからに他なりません。今後も自分の成長の為、色々な経験を積み重ねていきたいと思いました。
鉄鋼王アンドリュー・カーネギーは偉大なトップ
僕が今回の記事を書くにあたって調べた中で、最も感銘を受けたのは、デール・カーネギーが著した古典的名著である『人を動かす』で引用されていた鉄鋼王アンドリュー・カーネギーが自らの墓に記した墓碑銘です。
「己の周りに、己より優れし人物を集めたるもの、ここに眠る」
この言葉を自分の胸にもしっかりと刻み込み、今後も強いチームづくりを目指していきたいと思いました。
まとめ:自分がトップにならなくてもいい
僕は負けず嫌いなところがあり、仕事においてもやはり自分が人よりも秀でていたいという考えがずっとありました。しかし、自分をトップとするチームを作るということは、悪く言えば自分の能力以上のチームは作れないということになると気付かされました。
自分よりも優れた人と一緒に、大きな成功を収める。今後はこのことを目標として、自らも成長していきたいと思いました。
終わりに
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。この記事の内容が少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
これからも学んだことや役に立つことを書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、また。
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