当事者意識を持ってもらうには|チームリーダーを育てるために意識した3つのこと

どうも、海馬(@Transtier)です。

僕が現在、管理を任されている現場には契約社員の男性が1人います。もともと職人気質なところがあり、与えられた仕事は確実にしっかりとこなしてくれるのですが、他者やチーム内で起きているトラブルに対して興味関心を示さないところがありました。キツい言い方になってしまいますが、当事者意識が無い人と言えます。

会社員の宿命として、同じ職場にずっといるわけにはいきません。僕もいつかは転勤したり異動したりしなければならないため、上司からは後任としてメンバーの中からチームリーダーを育てて欲しいという人事評価に直結する目標を与えられていました。

しかし、その人を育てるのは難しいと半ば諦めていたのが正直なところです。やはり好奇心を持っているかどうかはその人の個性であり、そう簡単に変えられるものではないと考えていたからです。

そうは言っても自分の目標である以上、投げ出すわけにはいかず、その人と向き合う時間を多く持つようにしました。すると、少しずつではありますが意識が変わってきたことを実感するようになり、教えている僕自身も楽しくなってきたんですね。

その人に教える際、僕が意識した3つのことについて書いていきたいと思います。

 

当事者意識とは

「当事者意識」というのは読んで字の如く、仕事や周りの状況に対して「自分が当事者である」という意識のことです。今回は特に仕事面に限って考えていきたいと思いますが、要するに与えられた仕事を「言われたからやっている」というように考えてしまうので、プロ意識が無いとも言えるかもしれません。

そんな契約社員の男性に、どのようにして当事者意識を持ってもらうようにしたのか。それについて説明していきます。

 

窓口業務を任せてみる

1.お客様へのレポート類を任せる

まず初めに取り組んだのが、お客様へ定期的にレポートしているファイルの作成から送信までをその人に任せることです。

これまでの職歴を確認したのですが、どうやらこれまでは現場でフォークリフトに乗っていることが多く、”指示された物を指示された場所まで運ぶ”という仕事がメインだったようです。そのため、あまり他者に関心を持っていなかったということが分かりました。

お客様とやり取りをする経験がなく、電話対応も不慣れだったので、まずはお客様へどのような報告があるのかを知ってもらう意味でレポート類を頼むことにしました。任された仕事は誰よりもしっかりとこなす人だったので、安心して任せることができました。

2.協力会社への電話から練習してもらう

業務ではお客様に対する窓口業務の他に、協力会社に対する窓口業務もあります。例えば各社運送業者や資材関連ですね。

こちらはお客様を相手にするよりも多少は気が楽ですし、依頼をかけるにも現場経験を活かせるので、電話対応まで任せることにしました。最初は新入社員研修のように名乗り方や言葉遣いを教えるところからでしたが、もともと勉強熱心だったこともあり、自分で電話対応マニュアルを作って積極的に対応するようになってくれました。

 

メンバーへ興味関心を持ってもらう

1.朝礼を任せる

次に取り組んだのが朝礼を仕切ってもらうことです。それまでは僕が朝礼を仕切っていましたが、これからは契約社員の男性に任せると宣言し、実際に仕切ってもらうようにしました。

朝礼での発言は現場状況の把握に加えて、メンバーの出勤状況や体調などにも興味を持たないと発言ができないので、最初は苦痛そうでした。それも今ではだいぶ慣れてきたようで安心しています。

発言するためのカンペを用意してから朝礼に臨むので、とても真面目だなと思いますね。

2.新メンバーへの教育を任せる

新しいメンバーがチームに加入した際、機器の扱いや職場内のルールなどを教える必要があります。これまではフォークリフトに関する指導のみをお願いしていましたが、今回は全ての項目に関して責任を持って教育してもらうようにしました。

以前であれば新メンバーが入ってきても「我関せず」を貫いていたのですが、最近では自ら新人の業務をサポートしたり、教えたりするシーンを目にするようになりました。成長してくれているのを実感し、とても嬉しかったですね。

 

夢を語る

次のステージを見据えて行動する

最後ではありますが、やはり重要だったのではないかと思っているのが「夢を語る」ことです。その人も契約社員という立場に対して不安や不満を感じることは当然あると思います。

今覚えてもらっている仕事やスキルによって将来的にどうなることができるかを語ることで、相手に明確なメリットを感じてもらうようにしました。このまま社員として契約が変わればいいですし、仮に転職をしたいと考えた時にも、今の経験は必ず職歴として誇れる内容だと信じています。

特にその人は在庫管理のスキルを身につけていて、今の業務における在庫管理も完璧にこなしてくれています。それを武器に、今後も活躍してもらいたいと話したところ、今までよりも少し前向きになってくれたように感じました。

このように相手の考えや気持ちに寄り添うことで、相手に対する理解を深めることができました。この際、活用したのがコーチングの知識です。コーチングに関しては以前に学んだことを活かせたので、何事も無駄にはならないと実感しました。

▼コーチングに関しての話は以下の記事に詳しく書いていますのであわせてどうぞ!

関連記事【コーチングのまとめ】基本となる考え方からスキルまで|状況説明・発問・傾聴

 

まとめ

以上、契約社員の男性にチームリーダーとなってもらうため、当事者意識を高めるために僕が意識した3つのことを書いてみました。その人は言われた仕事を真面目にこなすことがいい従業員の条件だと考えていたようですが、やはり社員として次のステージに上がるためには、当事者意識を持って自発的に働いてもらう必要があります。

不慣れだったり苦手だったりすることに挑戦することは大変ですが、今は前向きに努力しながらチームリーダーの視点でチームを見るようになってくれました。その人の契約がどうなるかについて、僕には裁量権がありませんが、微力ながらその人の頑張りを上司に伝えることでサポートしていきたいと思っています。

皆さんももし、当事者意識を持っていない部下やメンバーがいたとしたら、まずはその人と向き合ってみることから始めてみるといいかもしれないですね。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。この記事の内容が少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。

これからも学んだことや役に立つことを書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

それでは、また。

 

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